不登校のメカニズムでわかるように表面的な問題(きっかけ)を解決しても、無理な登校刺激をしても体調不良の治療をしても、根本的な問題を解決しなければ不登校の問題を解決したとは言えませんし、継続登校には結びつきません。それでは、根本的な問題とは何なのでしょう。それは子ども達の内面(性格傾向)の問題になります。不登校になりやすい子には、性格的に共通するところがあります。
神経質、完璧主義、わがまま、内弁慶、プライドが高い、心配症、内向的、自己表現の不足、気が小さい、緊張に弱い、忍耐力がない、ストレスに弱い。
それではなぜ、この根本的な問題に気づくのが遅れるのでしょうか。それは子ども達からその答えが出てこないからです。子ども達から出てくる答えは「先生が嫌」「給食が嫌」などの表面的な問題や「お腹が痛くなる」「頭が痛くなる」などの体調不良。漠然とした「学校が怖い」「何か嫌だ」といったものになります。親や先生はつい「何で学校が怖いの?」「何が嫌なの?」と表面的な問題を探しますが、子ども達からは「わからない」と返ってきます。これが答えなのです。みんな理由がわからないのです。なぜかといいますと自己分析ができる年齢ではないからです。小学生が「私は、自立面の成長が不足していて、特に親がいない学校では、自己責任で行動することに不安を覚え、心配症の性格と相まって過度のストレスがかかり目の前が真っ白になり動けなくなってしまうのです。」などと答えることはできません。性格的な問題だとしてもそれが言えないのです。だけどお母さんや先生は理由を聞いてくるので「日直が嫌だ」「友達にいじめられる」などそれほど大きな問題ではないことを答えざるをえなくなるのです。ですから日直にならないようにするのではなく日直になっても緊張しないようにすることが大切なのです。性格傾向を改善すると「日直の日は休む」「月曜日だけ休む」といった五月雨登校になりにくく継続的に登校できるような体質になっていきます。